何?なに?ナニ?と
父の声のする方に向かってゆくと
『この木の剪定してみろっ』と父が言うのです。

おぉおぉぉぉっ。
去年と違って日当たり良好!人目に付く所の木ではないですかっ!

『この枝はこっちの枝の邪魔になるから切る』
『この枝は隣の木の邪魔になるから切る』
私に説明しながらパチぱちパチっと
目にも留まらぬ速さで枝を落としてゆく父。

『自分の思った通りにやってみろっ。』

差し出された剪定鋏とノコギリを手に取り
枝に向かったものの
えぇぇっと・・・・・・・・。
うぅぅううぅぅんっ・・・・。
むぅぅぅううぅぅううんっ。

あれこれあれこれ想像しなければならなくて
なかなか手が出ないのです。

『えぇぇいっ。』
ぴこっ。

ぴっぴこっ・・・・・・。

思い切って入れた鋏も短い小枝しか切れない始末・・・。
とても、『思い切りのいい男』の娘とは思えないのです・・・。

あぁぁぁああぁぁっ。
剪定って難しいっ。
400本近い柿の木を剪定し
毎年立派な四ツ溝柿をならせる父親を
ちょこっと尊敬してしまうのです。