04/16: 平電機新聞10月号2012(過去)
最近数回にわたり日本の将来は決して明るいものではないと書いてきました。現在が一時的に不景気なのか、将来も不景気が続くのかは人によって意見は分かれると思いますが、不景気でも不景気でなくても大丈夫と言う戦略をとっている株式会社ヤマグチについて今月の平電機新聞は書いてみたいと思います。
先日、株式会社ヤマグチの山口社長様のご講演を拝聴してきました。今までテレビや雑誌などで紹介されている会社なのでご存知の方々もいらっしゃると思いますが、ご存じない方のためにどのような会社か書かせていただきます。
株式会社ヤマグチは東京にある家電販売店です。ぞくに言う「町の電気屋さん」です。皆さんの町にもPANASONICの看板を掲げた町の電気屋さんはあると思いますが、儲かっているかどうかと聞かれたら、厳しいのが現状ではないでしょうか?今、家電は大型の家電量販店が定価の何十パーセント引きで販売していますし、ネットなら日本中で一番安い店だって探せます。そんな中、株式会社ヤマグチは10年連続黒字経営をしているそうです。その秘密はどこにあるのでしょうか?

今から47年前に電気屋を開業した株式会社ヤマグチは東京の町田で経済成長の波にのり十数年前までは順調に営業できていました。しかし15年前に町田市に家電量販店ができ始め売上はどんどん落ちていきます。家電量販店もノジマ、コジマ、ヤマダ電機、佐藤無線、ヨドバシカメラなど6社がしのぎを削る激戦区となりました。
家電量販店は商品を大量に家電メーカーから購入するので購入単価も安く抑えられます。また、粗利は15%でも良いと言う考え方から薄利多売経営をしているので、到底コストではたちうちできません。ちなみに普通の町の電気屋さんの粗利は25〜26%で、これより利益が少なくなるとやっていけなくなるそうです。
今の町の電気屋さんは人数も多くて4〜5人でやっているので、家電修理や取り付け仕事がくればそれなりに生き残れるようです。しかし、良いのか悪いのか株式会社ヤマグチはでは40人規模の会社となっていたため、町の電気屋さんの戦略(家電の修理・取り付け)はとれず、また家電量販店のようにコストを安くする戦略もできない中途半端な状態だったと言います。
この時の事を山口社長は「眠れない日々」と仰っていました。このような経験は中小企業の社長様なら皆様経験されていると思いますが、本当に眠れないのです。酒を飲んでも酔えない状態です。この様な日々を2〜3年経験した後に山口社長は新しい戦略を打ち出しました。それは粗利を35%に上げることでした。

安売りのこの時代に粗利を上げると言うことは他社より家電を高く売る事になります。実際株式会社ヤマグチの家電は家電量販店より5〜10万円は高いそうです。ではなぜ売れるか?それは付加価値にありあす。

山口社長から頂いた名刺には「そのお困り事ヤマグチがやります。」と書いてあります。「ヤマグチの裏サービス無料」とも書かれています。花の水やり、留守番など家電とは全く関係ない事でのサービスの他に家電の使い方の説明などの通常の電気屋さんでやるサービスもしています。凄いのになると毎週顧客訪問して韓国ドラマの予約をするサービスまで無料でやります。

このサービスは高齢者に大当たりしました。家電の操作は年々複雑になり訳が分からなくなっています。そこの面倒をみるサービスは好評です。さらに定期的に訪問して顧客の安否の確認からいろいろな家電とは関係ないサービスまでやるので、家電が他店より10万円高くても売れるのです。
我々製造業は円高やグローバル化によりコストダウンが常に付きまといます。しかし、日本でモノづくりをしている限り限界があり、中国や東南アジアより安くすることは非常に厳しい状態です。日本でモノづくりをするのであれば株式会社ヤマグチに学ぶことは大きく、安売りで生きる戦略を見直さないといけない気がします。
先日、株式会社ヤマグチの山口社長様のご講演を拝聴してきました。今までテレビや雑誌などで紹介されている会社なのでご存知の方々もいらっしゃると思いますが、ご存じない方のためにどのような会社か書かせていただきます。
株式会社ヤマグチは東京にある家電販売店です。ぞくに言う「町の電気屋さん」です。皆さんの町にもPANASONICの看板を掲げた町の電気屋さんはあると思いますが、儲かっているかどうかと聞かれたら、厳しいのが現状ではないでしょうか?今、家電は大型の家電量販店が定価の何十パーセント引きで販売していますし、ネットなら日本中で一番安い店だって探せます。そんな中、株式会社ヤマグチは10年連続黒字経営をしているそうです。その秘密はどこにあるのでしょうか?

今から47年前に電気屋を開業した株式会社ヤマグチは東京の町田で経済成長の波にのり十数年前までは順調に営業できていました。しかし15年前に町田市に家電量販店ができ始め売上はどんどん落ちていきます。家電量販店もノジマ、コジマ、ヤマダ電機、佐藤無線、ヨドバシカメラなど6社がしのぎを削る激戦区となりました。
家電量販店は商品を大量に家電メーカーから購入するので購入単価も安く抑えられます。また、粗利は15%でも良いと言う考え方から薄利多売経営をしているので、到底コストではたちうちできません。ちなみに普通の町の電気屋さんの粗利は25〜26%で、これより利益が少なくなるとやっていけなくなるそうです。
今の町の電気屋さんは人数も多くて4〜5人でやっているので、家電修理や取り付け仕事がくればそれなりに生き残れるようです。しかし、良いのか悪いのか株式会社ヤマグチはでは40人規模の会社となっていたため、町の電気屋さんの戦略(家電の修理・取り付け)はとれず、また家電量販店のようにコストを安くする戦略もできない中途半端な状態だったと言います。
この時の事を山口社長は「眠れない日々」と仰っていました。このような経験は中小企業の社長様なら皆様経験されていると思いますが、本当に眠れないのです。酒を飲んでも酔えない状態です。この様な日々を2〜3年経験した後に山口社長は新しい戦略を打ち出しました。それは粗利を35%に上げることでした。

安売りのこの時代に粗利を上げると言うことは他社より家電を高く売る事になります。実際株式会社ヤマグチの家電は家電量販店より5〜10万円は高いそうです。ではなぜ売れるか?それは付加価値にありあす。

山口社長から頂いた名刺には「そのお困り事ヤマグチがやります。」と書いてあります。「ヤマグチの裏サービス無料」とも書かれています。花の水やり、留守番など家電とは全く関係ない事でのサービスの他に家電の使い方の説明などの通常の電気屋さんでやるサービスもしています。凄いのになると毎週顧客訪問して韓国ドラマの予約をするサービスまで無料でやります。

このサービスは高齢者に大当たりしました。家電の操作は年々複雑になり訳が分からなくなっています。そこの面倒をみるサービスは好評です。さらに定期的に訪問して顧客の安否の確認からいろいろな家電とは関係ないサービスまでやるので、家電が他店より10万円高くても売れるのです。
我々製造業は円高やグローバル化によりコストダウンが常に付きまといます。しかし、日本でモノづくりをしている限り限界があり、中国や東南アジアより安くすることは非常に厳しい状態です。日本でモノづくりをするのであれば株式会社ヤマグチに学ぶことは大きく、安売りで生きる戦略を見直さないといけない気がします。
Tweet
■ この記事に関連したブログ: 平電機新聞10月号2012 (過去)


システム:静岡県の元気な情報をブログで発信!「元気市」
運営:(株)オフィスグルー 沼津市ホームページ制作 三島市ホームページ制作 富士市ホームページ制作