漢方による「気・血・水」は病態を分類・認識する概念であり、“機能”面からの分類・認識方法といえます。ここでは、患者様からの問合せが多い「気」について主に説明いたします。

1.気とは
 「生体の働き」の様子を表現し把握するもので、この「気」の理解は日常用語から得られる概念が適当です。日常用語の「気」は漢方医学用語の応用ですから「気」は自律神経系などの神経系を中心に生体機能を総括して示したものと考えられます。
 日本漢方理論では「気というものは働きのみがあって実体のない無形のもの」としています。
 近年では実際的な臨床上の便宜も含めて「気の異常」として次の3つに分類しています。
・気虚 いわゆる元気がない状態(消化器系の機能低下が主)
     その他、体温や発汗等の調節機能低下なども含める。
・上衝 興奮、逆上、のぼせ、嘔吐、咳等の精神症状や神経症状とそれに伴う身体症状
・気鬱 抑鬱状態およびそれの伴う身体症状

気鬱スコア・・抑鬱傾向(18)、頭重感(8)、喉のつかえ感(12)、胸の詰まった感じ(8)、季肋部のつかえ感(8)、腹部膨満感(8)、朝起きにくく調子が出ない(8)、排ガスが多い(6)、げっぷ(4)、残尿感(4)、腹部の鼓音(8)

2.血とは
 気の陽に対する陰に相当する概念で、気の抽象的内容に対して血は物質的な内容を持っています。漢方医学で血とは血液と血液の状態、循環を示します。また血液の役割に相当する部分も含まれます。つまり 「血液の性質、役割、循環を総括」して示します。
・血実 ・血虚 ・血熱 ・お血

3水とは
 陽の気に対する血と並ぶ陰の概念で、水は血から別れて出来ています。「水の異常」とは体内の水分の偏在による物理的、機能的障害あるいは生理的状態を把握する概念
・水滞 ・水毒 etc