目の前にPCをかちゃかちゃやっていたおしゃれなお兄さん。

この人は何者??

「今からオーディションはじめます。みなさんにはこの台本の空欄のところをアドリブでせりふを入れてもらいます。よろしくお願いいたします。」

この人、審査員だったのかよ!
新幹線でもっとおべっか使っていればよかった!
おべっかならキャバクラのキャッチのバイトで自信あったのに・・・

くだらないことを考えながら、せりふを考える。

僕のほかのメンバーは結構おもろいやつも入れば、普通のやつもいる。
しかもNSC以外にも結構いた・・・
他の事務所からなのかな・・・きいたら一般からも募集があったようだ。

芸人が一般人にまけてたまるか!!

といっても俺もちゃんとした舞台の上で、プロとしては漫才もコントもしたことのないいんちき芸人。

やべええ・・・おなか痛くなってきた・・・

そんなこんなで僕の番。

ドアをあけるとハロバイさんがいる・・・

「はい!次の方は○○番瀬尾くんです。」

ええ!!!オーディションに司会者がいるの!!びっくり!!!
しかも目の前にはさっきのおしゃれなお兄さん以外、みんなおじさん、
下手したらおじいちゃん。しかもめっちゃ鋭い眼つき。

おおおおおおおおいいいいいいいい!!!

センターにいる人は、吉本のえらい人「横沢」さんじゃないかいな!
芸人がいうのも変だけど、TVで見たことある人だよ!!

かちんこちんに固まった俺。
台本の空欄のせりふも見事にすべり、さらには・・・

「今はどこに住んでいるの??」

という質問に、緊張のあまり・・・

「世田谷の一等地です。」

とボケるがややうけ・・・

まずい!落ちる・・・

最後にひげをはやしたダンディなおじさんが僕に一言。

「アシカのものまねをしてみてもらってもいいですか??」

・・・んんんんん????

このヒゲ親父、何言ってんだ!
アシカの真似ができたら受かるのかよ。

しかたなく、アウアウっと真似をしてオーディション終了!


・・・100%落ちた・・・。

落胆した僕を乗せた新幹線は三島から東京駅へ。

「解散!」

すぐに池袋へ。バイトだ!バイト。
東京に住んでいればきっとチャンスがある。
きっとある。よし、まずはバイトだ!うりゃ!!

・・・2週間ほどすぎて、1本の電話。
この電話が合格知らせと共に、むちゃくちゃな電話だった。

「あと、5日で伊豆へ引っ越してね。じゃあね。ガチャ!」

・・・すげえ事務所だ。吉本興業。

埼玉に住むお兄ちゃんに電話して、引越しを手伝ってもらい、
バイト先にいきなりやめると言ったので怒られつつ、
期待半分、不安半分で伊豆へ出発していった。


続く・・・